社長コラム

ミカコのパンツ

2013.05.14

末っ子のミカコが卒業旅行でスペインに行くという。
貧乏旅行に決まっているので餞別をあげた。「お父さんありがとう、カップラーメン買ってくるからね」。かわいいミカコ。

ところでなぜカップラーメンなのか説明すると。何を隠そう、私は珍しいカップ麺のマニアなのだ。

その昔、「マイナーヌードル愛好会」という会を立ち上げたこともある(会員は二人だったが)。地方にはへんてこなカップ麺が存在していることをあなたは知っていますか?あるんですよ、そうそう思い出したぞ。「天ぷらカレーラーメン」なんてのがあった。カレー味のラーメンに天ぷらそばの天ぷらを乗っけただけのやっつけものだが、東京で買う事はできない。もちろんまずくはない。まずくはないが、食べ始めてしばらくすると天ぷらが溶けてカレーと同化し、なくなってしまって、これは日清食品は出さないだろうと思った。興味のある方はカレーヌードルと天ぷらそばを買えば自分で作れる。

父親の趣味に共感する我が家の子供達。

ちょっと前、ミカコのすぐ上の姉であるチーボーが友人に会いにアメリカに行ったおり、アメリカンインスタントラーメンをお土産に買ってきた。アメリカンラーメンはミルキーでイマイチだった。ラーメンはお土産にすると安くすむのが良いところ、かさばるのが困るところである。

スペインは貧乏旅行むきの国だと思う。お金を使う場所がないから。一週間、スペイン一国だけをうろうろしてミカコは帰ってきた。残念ながら適当なカップラーメンが見つからなかったようで私へのお土産はパンツだった。

ところでなぜパンツかなのか説明すると。何を隠そう、私は珍柄パンツのマニアなのだ。

下着マニアではないのでご安心下さい。浅草のあるお店のトランクスを愛用している。着物柄とかあって楽しい。女性は下着に凝るというではないか。なんとなくその気持ちはわかる。男だって安っぽいパンツはよくない。いざという時にスーパーで三枚千円のパンツでは情けないではないか。

さて、ミカコの買ってきたパンツは、はためく国旗がプリントしてあってなかなか素敵である。
「ありがとう、これってスペインの国旗?」と聞いたら、間違えて違う国の国旗の買ってしまったとのこと。
「でもいいよ、かっこいいから」。

そのパンツをはいて普通に生活をしてみたところ 、「あれっ」ということになった。小用をたそうとトイレに行ってチャックを降ろし、パンツの穴を探したがない。「こりゃいけない、前後ろにはいてしまったか」。言っておくが、これは男性の場合よくあることであり、あわてるような問題ではない。大事にいたることなく一日は終わり、その晩、風呂に入るべく脱衣してパンツを見たらちゃんと穴があるではないか。「あれっ、どうしたんだろう」と思ってよくよくみると、穴が日本のものよりずっと上に付いている。これはどういうことなのか。考えられる理由は・・・スペインのパンツは人間工学的に間違っている・・・か、スペインの男の下半身の構造は日本人と違っている・・・・か、のいずれかであろう。

非常に興味深い発見だったので、パンツ提供者のミカコのところに行き「ミカコ、このパンツ穴がすごい上についているぞ。日本のパンツとまったく違う」といってパンツの穴からお腹をのぞかせて見せた。「あっ本当だ」と言いながら、ミカコが特だん驚く様子を見せなかったのは、パンツの穴の位置について、生まれてから今まで、考えたことがなかったからだろう。
男にとっての驚愕の発見は、女にとってはどうでもいいことなのだった。

※(この文章は本人の承諾を得て掲載しております)

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